仕事は運動になると聞いても、本当に仕事は運動になるかどうか疑問に思っているかもしれません。
仕事で身体を動かすことは、健康に良いというイメージがありますが、実際には、肉体労働や立ち仕事は、消費カロリーや筋力アップにはあまり効果がないという研究結果があります。
この記事では、仕事は運動になるのか、ならないのか、そして、肉体労働や立ち仕事の消費カロリーと筋力アップの方法について、科学的な根拠とともに紹介します。
仕事は運動になるのか？
仕事は運動になるという考えは、一見、合理的に見えます。
仕事で身体を動かすことは、運動不足を解消し、カロリーを消費し、筋肉を鍛えることにつながると思われます。
しかし、実際には、仕事は運動にならないという研究結果があります。例えば、以下のようなものです。
2018年に発表された英国の研究では、肉体労働をする人は、座り仕事をする人よりも、心血管疾患や早死にのリスクが高いという結果が出ました。
肉体労働をする人は、仕事で消耗するために、休日や仕事後に運動をしない傾向があるということが、原因の一つと考えられます。
2019年に発表された日本の研究では、立ち仕事をする人は、座り仕事をする人よりも、体重が減るという結果が出ました。
しかし、その差は、わずかに0.3kg程度であり、立ち仕事のカロリー消費は、座り仕事の約1.3倍に過ぎないということが分かりました。
また、立ち仕事をする人は、足の疲労や腰痛などの不快感を感じることが多いということも報告されました。
これらの研究から分かることは、仕事で身体を動かすことは、運動と同じ効果を得ることができないということです。仕事で身体を動かすことは、運動の代わりにならないのです。
なぜ仕事は運動にならないのか？
では、なぜ仕事は運動にならないのでしょうか？その理由は、以下のようなものが挙げられます。
仕事で身体を動かすことは、運動とは異なる強度や時間で行われます。運動は、自分の目的や体力に合わせて、適切な強度や時間を調整することができます。
しかし、仕事で身体を動かすことは、仕事の内容や環境によって、強制されることが多く、自分のペースで行うことができません。
仕事で身体を動かすことは、過度に負荷をかけたり、十分に休憩を取れなかったりすることがあります。これは、身体にとって、ストレスになることがあります。
仕事で身体を動かすことは、運動とは異なる部位や方向で行われます。運動は、全身の筋肉をバランスよく鍛えることができます。
しかし、仕事で身体を動かすことは、特定の部位や方向に偏って負荷をかけることが多いです。
例えば、肉体労働では、腰や膝などの関節に負担がかかりやすく、立ち仕事では、足や背中などの筋肉に疲労が溜まりやすいです。
これは、身体のバランスを崩したり、怪我や痛みの原因になったりすることがあります。
これらの理由から、仕事で身体を動かすことは、運動とは異なる効果をもたらすことが分かります。仕事で身体を動かすことは、運動の代わりにならないのです。
仕事をしながら運動効果を得るには？
仕事は運動にならないということが分かりましたが、では、仕事をしながら運動効果を得るには、どうすればいいのでしょうか？
以下に、肉体労働や立ち仕事の消費カロリーと筋力アップの方法を紹介します。
肉体労働の消費カロリーと筋力アップの方法
肉体労働をする人は、仕事で消耗するために、休日や仕事後に運動をしない傾向があります。
しかし、仕事だけでは、運動効果を得ることができません。肉体労働をする人は、以下のような方法で、消費カロリーと筋力アップを目指すべきです。
仕事中に水分補給をする
水分補給は、代謝を高める効果があります。また、水分不足は、疲労や集中力の低下につながります。
仕事中に水分補給をすることで、消費カロリーを増やし、仕事の効率を上げることができるようになります。
仕事後に筋トレをする
筋トレは、筋肉量を増やし、基礎代謝を高める効果があります。
また、筋トレは、仕事で使わない筋肉や、バランスを崩しやすい筋肉を鍛えることができます。
仕事後に筋トレをすることで、消費カロリーを増やし、身体のバランスを整えることができます。
休日に有酸素運動をする
有酸素運動は、心肺機能を向上させ、脂肪燃焼を促進する効果があります。
また、有酸素運動は、ストレスや疲労を解消することができます。
休日に有酸素運動をすることで、消費カロリーを増やし、心身の健康を保つことができます。
これらの方法を実践することで、肉体労働をする人は、仕事をしながら運動効果を得ることができるでしょう。
ただし、運動をする際には、自分の体力や体調に合わせて、無理をしないことが大切です。
運動による怪我や病気を防ぐために、適度な強度や時間、ウォーミングアップやクーリングダウン、栄養や睡眠などにも注意しましょう。
立ち仕事の消費カロリーと筋力アップの方法
立ち仕事をする人は、仕事で足や背中などの筋肉に疲労が溜まりやすく、消費カロリーも少ないという問題があります。
立ち仕事をする人は、以下のような方法で、消費カロリーと筋力アップを目指すべきです。
仕事中に足踏みや膝上げなどの小さな運動をする
足踏みや膝上げなどの小さな運動は、血行を促進し、筋肉の緊張をほぐす効果があります。
また、小さな運動は、カロリー消費を増やす効果もあります。仕事中に足踏みや膝上げなどの小さな運動をすることで、消費カロリーを増やし、足や背中の疲労を軽減することができます。
仕事後にストレッチをする
ストレッチは、筋肉や関節の柔軟性を高め、血流やリンパの流れを改善する効果があります。
また、ストレッチは、筋肉の緊張やコリをほぐし、リラックスすることができます。仕事後にストレッチをすることで、消費カロリーを増やし、身体の硬さや痛みを和らげることができます。
休日に筋トレや有酸素運動をする
筋トレや有酸素運動は、前述した肉体労働の場合と同様に、消費カロリーと筋力アップに効果的です。
立ち仕事をする人は、特に、仕事で使わない上半身や腹筋などの筋肉を鍛えることが重要です。休日に筋トレや有酸素運動をすることで、消費カロリーを増やし、身体のバランスを整えることができます。
これらの方法を実践することで、立ち仕事をする人は、仕事をしながら運動効果を得ることができるでしょう。
ただし、運動をする際には、肉体労働の場合と同様に、自分の体力や体調に合わせて、無理をしないことが大切です。
運動による怪我や病気を防ぐために、適度な強度や時間、ウォーミングアップやクーリングダウン、栄養や睡眠などにも注意しましょう。
まとめ
この記事では、仕事は運動になるのか、ならないのか、そして、肉体労働や立ち仕事の消費カロリーと筋力アップの方法について、科学的な根拠とともに紹介しました。
仕事で身体を動かすことは、運動とは異なる効果をもたらすことが分かりました。仕事は運動にならないのです。
仕事をしながら運動効果を得るには、仕事中や仕事後、休日に適切な運動をすることが必要です。
仕事と運動のバランスをとることで、健康的で快適な生活を送ることができるでしょう。
