威風堂々を卒業式でなぜ使う?なぜ選ばれる?この曲が持つ深い意味とメッセージ

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卒業式といえば、多くの学校で流れる定番曲があります。それは、イギリスの作曲家エドワード・エルガーが作曲した行進曲集「威風堂々」です。

この曲は、日本では単に「威風堂々」と言えば第1番の中間部の旋律を指すことが多く、卒業生の心に響く名曲として親しまれています。

この威風堂々は卒業式でなぜ使われるのでしょうか?また、この曲はどのような意味やメッセージを持っているのでしょうか?

この記事では、この威風堂々は卒業式でなぜ使われるのを説明しています。また、卒業式で「威風堂々」の歴史と意味について解説します。

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卒業式で「威風堂々」が使われる理由

卒業式で「威風堂々」が使われる理由は、主に二つあります。

一つ目は、この曲が日本に伝わった時期と背景にあります。

二つ目は、この曲が持つ雰囲気と感動にあります。

「威風堂々」が日本に伝わった時期と背景

「威風堂々」が日本に伝わったのは、明治時代のことです。

当時、日本は西洋の文化や制度を積極的に取り入れる明治維新の時代でした。その中で、西洋の音楽も注目されるようになりました。

特に、軍楽隊や吹奏楽の分野では、西洋の行進曲が多く演奏されました。

その中でも、「威風堂々」は、その壮大で華やかな曲調から人気を博しました。

実際に、日露戦争の際には、日本軍の行進曲としても使われました。

また、明治天皇の大喪の礼や昭和天皇の即位の礼など、国家的な儀式でも演奏されました。

このように、「威風堂々」は、日本の近代化や国威発揚に関わる曲として認識されるようになりました。

この曲が持つ雰囲気と感動

卒業式で「威風堂々」が使われるもう一つの理由は、この曲が持つ雰囲気と感動にあります。

「威風堂々」は、そのタイトルの通り、威厳があって厳かな曲です。

しかし、それだけではなく、この曲には、卒業生にとって大切なメッセージが込められています。

それは、希望と栄光の国への賛歌です。

実は、「威風堂々」の第1番の中間部の旋律は、イギリスでは「Land of Hope and Glory(希望と栄光の国)」という歌詞が付けられています。

この歌詞は、イギリスの詩人A.C.ベンソンが、エルガーの友人であるエドワード7世の戴冠式のために書いたものです。

この歌詞は、イギリスの国家的な誇りや希望を表現したもので、イギリスでは第2の国歌として愛唱されています。この歌詞の一部を紹介します。

Land of Hope and Glory, Mother of the Free,
How shall we extol thee, who are born of thee?
Wider still and wider shall thy bounds be set;
God, who made thee mighty, make thee mightier yet.

この歌詞は、イギリスの国家的な誇りや希望を表現したもので、イギリスでは第2の国歌として愛唱されています。

この歌詞の一部を紹介しましたが、全体を見ると、以下のようになっています。

Land of Hope and Glory, Mother of the Free,
How shall we extol thee, who are born of thee?
Wider still and wider shall thy bounds be set;
God, who made thee mighty, make thee mightier yet.
God, who made thee mighty, make thee mightier yet.

Land of Hope and Glory, Mother of the Free,
How shall we extol thee, who are born of thee?
Truth and Right and Freedom, each a holy gem,
Stars of solemn brightness, weave thy diadem.
Though thy way be darkened, still in splendour drest,
As the star that trembles o’er the liquid West.
Throned amid the billows, throned inviolate,
Thou hast reigned victorious, thou hast smiled at fate.

Land of Hope and Glory, Mother of the Free,
How shall we extol thee, who are born of thee?
God, who made thee mighty, make thee mightier yet.
God, who made thee mighty, make thee mightier yet.

 

卒業式で「威風堂々」が流れる意味とメッセージ

卒業式で「威風堂々」が流れる理由を知ったところで、この曲が卒業生にどのような意味やメッセージを伝えるのか、考えてみましょう。

卒業生の新たな門出を祝福する曲

この曲は、卒業生の新たな門出を祝福する曲として選ばれています。卒業式は、学生時代の終わりと社会人としての始まりを意味する大切な節目です。

この曲は、その節目に立つ卒業生に対して、希望と栄光の国への賛歌を歌っています。

つまり、卒業生には、自分の夢や目標に向かって、勇気を持って挑戦し、成長し、成功し、幸せになってほしいという願いを込めています。

卒業生の感謝と別れの気持ちを表現する曲

この曲は、卒業生の感謝と別れの気持ちを表現する曲としても選ばれています。

卒業式は、学校や教師、友人や先輩、後輩など、長い間共に過ごした人たちとの別れを意味する寂しい時でもあります。

この曲は、その別れに立つ卒業生に対して、自分の国や家族、仲間など、自分を支えてくれた人たちへの感謝と敬意を歌っています。

つまり、卒業生には、自分のルーツや背景を忘れずに、これからも自分らしく生きてほしいという思いを込めています。

このように、「威風堂々」は、卒業生にとって、希望と感謝の曲として、心に深く刻まれる曲なのです。

この曲を聴くたびに、卒業式の思い出や卒業生の仲間たちの顔が浮かんでくるのではないでしょうか。

まとめ

「威風堂々」は単なる行進曲以上のものです。

卒業式での使用は、卒業生たちへの希望と感謝のメッセージを伝える強力な手段となっています。

日本の近代化の象徴としての歴史的背景と共に、イギリスの「希望と栄光の国」という歌詞を持つこの曲は、卒業生の新たな門出を祝福し、感謝と別れの感情を豊かに表現します。

この曲を聴く度に、卒業式の思い出や仲間たちの顔が思い出され、心に深く刻まれるでしょう。

 

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